メラニンの動向を可視化
皆様、こんにちは。
今回、「メラニンができる過程」と「ビタミンCの働き」がわかる簡単な実験を
肌と同様のチロシンとチロシナーゼをもつマッシュルームで行いました。
シミとメラニン
紫外線や物理的ストレスによってメラニンの生成が過剰となり皮膚に沈着し、
シミやそばかすとなります。
メラニンの生成過程はチロシンというアミノ酸が酸化によってドーパ⇒ドーパキノンと変化し
最終的にメラニンとなります。
酸化の過程ではチロシナーゼというメラニン生成酵素が働きます。
このチロシナーゼの働きを抑制する成分としてビタミンCなどがあります。
そこで、「メラニンができる過程」と「ビタミンCの働き」がわかる簡単な実験を、
肌と同様のチロシンとチロシナーゼをもつマッシュルームで行いました。
実験の結果は・・・
実験では色の変化がよりわかりやすくなるように①と②の両方にドーパ溶液(メラニン生成の原料)を滴下しています。
① ビタミンC滴下 ⇒ 色の変化なし
② ビタミンC滴下なし ⇒ 時間とともに赤茶色に変色
①はビタミンCによりチロシナーゼの働きが抑制されたことで酸化が進まず、
変色しなかったことがわかります。
②はビタミンCを滴下していないマッシュルームが数分間で変色したことから、
チロシナーゼの働きでドーパの酸化が進んだことがわかります。
この実験からビタミンCはメラニン生成抑制に寄与することがわかります!
リンゴの変色は・・・?
よく目にすることがあるリンゴの変色も酸化が原因で起こりますが、マッシュルームとは違いリンゴに含まれるポリフェノールがポリフェノール酸化酵素によって空気と反応して酸化し変色します。
この変色は、リンゴが傷つけれらた際に細胞を保護しようとする自己防衛反応です。
リンゴの変色には食塩水やレモン水に浸けることで防げます。
食塩水では食塩の成分がポリフェノール酸化酵素と結びつくことで酸化を防ぎ、
レモン水ではビタミンCがポリフェノール酸化酵素と結びつくことで酸化を防ぎます。
酸化といっても多様な酸化方法があることがわかります。